「椿姫」ハイライト&「ヴィッリ」 

 2020年11月29日(日)

 三鷹市芸術文化センター 風のホール 19時開演


「椿姫」

<第一幕>

パリ。高級娼婦のヴィオレッタ・ヴァレリーの家では金持ちのパトロンたちを集めてパーティーが開かれていました。同じく高級娼婦で友達のフローラの家で遊びに興じていた客が遅れてやって来てパーティーは盛況となります。ヴィオレッタの友人である子爵のガストンがプロヴァンス地方の旧家の出身で詩人のアルフレード・ジェルモンをヴィオレッタに紹介します。そしてかねてよりヴィオレッタを思い続けていたアルフレードが病気に臥せっていた彼女の元を心配して訪ねていたことを伝えます。客同士の会話が進むうちに詩を読むことを求められたアルフレードは「乾杯の歌」を即興で歌い上げ、ヴィオレッタもこれに唱和します。

隣室から音楽が聞こえ始め、一同はダンスパーティーの会場へと移動しますが、ヴィオレッタは具合が悪くなりその場に残ります。そこへアルフレードが戻ってきて不健康なヴィオレッタの生活を忠告し、恋ごころを伝えます。初めは軽くいなしていたヴィオレッタですが、アルフレードの真摯な愛の告白に心を打たれ、胸に挿していた花を渡し再会を誓います。

パーティーが終わって一人になると、ヴィオレッタは初めて感じた自分の気持ちに戸惑いを覚えるのでした。

 

<第二幕>

 パリの郊外でひっそりと暮らし始めたヴィオレッタとアルフレード。アルフレードはヴィオレッタが娼婦としての生活をやめてアルフレード一人のものになってくれたことを喜んでいましたが、その生活をヴィオレッタが持っている財産を切り崩して支えていることを知り、愕然とします。そしてアルフレードは自分の力で金策をしようと家を飛び出します。

そこへアルフレードの父親であるジョルジョ・ジェルモンがやって来ます。ジェルモンは息子がヴィオレッタのために貢いでいるのではないかと思っていましたが、実はヴィオレッタが自分の財産を生活費に充てていることを売約誓書を見て知ります。しかし、それでもジェルモンは娘の結婚のためにアルフレードと別れるように迫り、ヴィオレッタは仕方なくそれを了承し、アルフレードへの手紙を残してパリへ戻ります。

間もなく帰ってきたアルフレードはヴィオレッタからの手紙を読み、ショックを受けます。そこへジェルモンが現れ、プロヴァンスの家に帰るように諭します。しかし、フローラからの招待状を見つけたアルフレードは家を飛び出しパリに向かいます。

 

フローラの屋敷ではパーティーが行われています。そこへアルフレードが現れカードで賭けを始め勝ち続けます。そしてドゥフォール男爵と共にやってきたヴィオレッタに「勝ったお金で私から逃げて行った女と田舎へ帰るのだ」と言います。本当の理由を告げられないヴィオレッタはドゥフォール男爵を愛してると言ってしまいます。怒ったアルフレードはヴィオレッタに対してお金を投げつけてしまうのでした。

 

<第三幕>

ヴィオレッタの寝室。

ヴィオレッタは蓄えていたお金も使い果たし、容体も日に日に悪くなっていました。ヴィオレッタはジェルモンからの手紙を読み返して、アルフレードの来るのが遅く、自分の命がもう長くないことを嘆いています。そこへアンニーナがアルフレードに会ったことを伝えに来ます。まもなくアルフレードが現れヴィオレッタとの再会を喜び、二人で田舎に行って暮らそうと話します。しかし、ヴィオレッタの容体は…。



「ヴィッリ」

<第一幕>

ここはドイツ南西部の“黒い森”と呼ばれる小さな村。

アンナの婚約者ロベルトは、伯母の遺産を相続するために、マインツに旅立つこととなりました。村人たちは、「ロベルトが大金持ちになって戻ってくる!」と大騒ぎ。ただ、アンナだけは、一人浮かない様子です。夕べ見た不吉な夢ロベルトの帰りを待つうちに、自分が死んでしまうという夢のことが気になってたまりません。ロベルトに渡すために森で摘んできた忘れな草の花束を手にして、「もし私がお前たちのように小さな花ならば、あの人のそばにいて、『私を忘れないでね!』と伝えるでしょう。」と、忘れな草に想いを託します。マインツに行くことに不安を感じているアンナに、ロベルトは、「僕は、優しく清らかな君から、人生の優しさを学んだ。たとえ神を疑ったとしても、僕の愛を決して疑わないでおくれ!僕は君を愛している!」とアンナへの愛を誓います。ロベルトの旅立ちの時が近づき、アンナの父、グリエルモとともに、皆でロベルトの無事を祈ります。ロベルトはアンナから忘れな草の花束を渡され、村人たちに見送られて、マインツに旅立ちます。

 

<第二幕>

ロベルトの帰りをひたすら、待ち続けていたアンナですが、待てど暮らせど、ロベルトは戻ってきません。一方、ロベルトは遺産を受け取ったマインツで、街の女の虜になり、アンナのことを、いつしか忘れかけていました。ロベルトの帰りを待ち続けていたアンナは言い知れぬ苦悩に打ちひしがれ、やがて冬の訪れとともに永遠の眠りへと、その瞳を閉じます。

 

愛娘を失ったグリエルモは、「恨みが晴らされるはずがない」と、裏切者ロベルトに対する、復讐の念を抱きます。「アンナよ!夕闇が落ちる頃、あの男をここで待つのだ!」

 

黒い森には一つの言い伝えがあります。愛に背いた者たちを妖精たちが、夜毎取り囲み、笑い、ののしり、やがて激しい踊りのうちに、その男を殺してしまうという伝説が…。

街の女にぼろきれのように捨てられたロベルトが、“黒い森”に戻ってきました。「アンナはきっと生きている!」とアンナの家の扉を叩こうとしますが、何かに妨げられたかのように手が動きません。ロベルトは自分の行いを後悔し、良心の呵責にさいなまれます。「どうか、許してください…せめて、最期は幸せなものに…」

その時、アンナの声が聞こえてきました。一瞬、アンナはやはり生きているのだと思ったロベルトですが、アンナは彼の裏切りを責めます。ロベルトは自分の行いを後悔し、良心の呵責にさいなまれます。苦しみもがくロベルト。妖精たちの踊りの群れに引き込まれ、ロベルトは息絶えます。グリエルモが高らかに「神の裁きは正しいのだ」と叫び、幕は閉じます。

 

 


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